よめこな日常

闘病・日常・趣味等々

髪の脱毛とプラケニル

こんにちは、よめこです。

 

「プラケニル」
新型コロナウイルス騒動で、某国のお偉いさんが飲んだなんだで話題になったお薬。

一般名は「ヒドロキシクロロキン」

いまだに飲んでる薬の名前を書いたり言ったりしなければならない時に
「ヒロドシキクロロキン」
「ヒロロキシクドロキン」
とかとか間違える。すんごい言いにくい名前ですよね。

かく言う「プラケニル」も
「プロケニル」
「プラニケル」
とか間違えたりするんですけどね。

 

「プラケニル」は皮膚エリテマトーデス、全身性エリテマトーデスに対して効果があると言われている免疫調整剤です。
…自己免疫疾患の治療には「免疫抑制剤」と「免疫調整剤」があるんですが何が違うんでしょうね。(勉強不足)

まぁ、その辺の深い話はGoogleさん辺りに聞いて頂くとして。
今回は私がそのプラケニルを飲む切っ掛けとなった「頭髪の脱毛」についてお話したいと思います。

f:id:yomeyomeko:20210818150853p:plain

※お読み頂く際の注意事項※
記載者は医療やそれに準ずる専門的な知識を有していません。書かれている事はあくまで個人の見解であり、治療などの有効性を示すものではありません。必ず主治医、専門医の指示に従うようお願いします。


私はSLEになってから脱毛を2回経験しています。
よく自己免疫疾患の患者さんは、ステロイド服用によって脱毛の副作用がある…といった話も聞きますが、私の場合は(おそらく)SLEの症状としての脱毛でした。


▼SLE確定までの経緯はこちら

yomeyomeko.hatenablog.com

 


1度目の脱毛は発症から7年程過ぎたころです。
当時26歳。フリーター生活を脱し、転職(就職?)活動をして正社員として働き始めた頃でした。プレドニンステロイド)の内服は1日10mg。

仕事はとても楽しかったのですが、新しい環境で少しストレスなどもかかってしまったのか、皮膚に異変が出るようになりました。

一番の異変は、頭皮に潰瘍が出来るようになってしまった事。

特に傷つけたり引っ掻いたりした記憶がないのに、いつの間にか頭皮にかさぶたが出来ていて、それが剥がれると皮膚がぐちゃっとただれているんです。それが出来たり治ったりを繰り返し…。
するといつしか傷があった場所を中心として毛が抜け始め、気付けば5個以上の円形脱毛が出来ていました。

小さいものは親指の先ほど。大きいものは10円玉程だったのでなんとか地毛で隠せましたが、このまま増え続けていったら…と、かなり怖かったのを覚えています。


脱毛と潰瘍以外に大きな病変は無かったので、服薬の増薬はせずに、塗り薬とステロイド局所注射の治療を行いました。

塗り薬で主に使っていたのはアンテベートローション」「デルモベートスカルプローション」です。以下は参考まで。

アンテベートローション」は全く痛みなし。「デルモベートスカルプローション」は傷口があると少し染みるけど、まだ大丈夫なレベル。

ステロイド局所注射。

これが痛い!!!


多分インフルエンザ予防接種のように、薬が入っていく瞬間が痛いのですが、それを毎回5か所もやられるんだもの。痛い!
てか頭皮ってこんなに痛み感じる場所だったんだね!知らんかったよ!!


治療自体は15分もあれば終わるのですが、2週間に1回くらいの周期で打つ&平日しかやっていないので、治療日は毎回午前休を頂くという心苦しい思いもしました。


そしてこのステロイド局所注射は副作用として、打った個所が陥没する事があるそうですが。見事に私、数か所頭皮が陥没しています。直接頭皮を見たり触ればわかる程度なので特に支障はありませんが。

あえて言うなら、初めて行った美容院のスタッフさんがたまに驚くくらいかな。

 

 

この治療を3か月ほど続けましたが、目に見える改善がなく…。
脱毛部分は生えてこないし、相変わらず潰瘍も小さいのが出来たり治ったり。

そこで新たに提案されたのがプラケニルの服用でした。
特に皮膚症状に効果があるという事で、脱毛や皮膚潰瘍の改善も見られているそうな。

ただもちろん副作用もある訳で、聞いた中で一番怖かったのが「網膜症」でした。最悪失明の恐れもあるなんて聞かされたら、それは震え上がりますよね。

さらにその副作用を検査するために、半年に1回は必ず眼科受診なんて、そんなビクビクしながら飲むのなんて嫌だ!とも当時は思いましたが。
でも皮膚症状の特に強かった私は、この先長い治療を考えて、少しでも安定させられるならと服用を決めました。

実際のところ、現在では目の症状はごく稀と言われてもいるそうです。
しかしリスクがある事には変わりませんので、飲み始めて約10年。眼科の定期受診はしっかりと行っています。
でも一度も副作用の可能性すら現れていません。

 

飲み始めた当時、まだ日本で販売の承認が降りてなかったプラケニル。
正式に販売承認されたのは2015年頃じゃなかったかと。
確か使用患者を定期的に診ていく事に特化した病院も少ないからとか、色々あったみたいです(うろ覚え)

実際に、SLEの発症からお世話になっていた病院も対象外だった為に、服用するならとあえなく転院。さらに規模の大きな病院へ行くことに。でも、この移った病院が今のかかりつけとなり、この後起きる再燃や色々に幅広く対応してくれる事になるので、良かった事のひとつではあります。

 

で、販売承認されてないプラケニルをどう手に入れるかというと…
医師に指示された海外サイトから自分で購入という、なんとも怪しさ満点の展開に。毎回中国経由で来るので、頼んでから1週間ほどかかります。
ちゃんと自分で残り数を確認して買わないと、切らしたらあら大変。しかも病院処方ではないので、特定疾患の公費にならず自腹

今でこそ承認許可が降りて普通に病院で、公費対象となり処方して貰えますが、ほんとあの頃は面倒だったなぁと。今しみじみと思い返しています。


転院して主治医も決まり、プラケニルの服用開始。
その飲み方が若干厄介で200㎎と300㎎を交互に飲んでいくというもの。

1日目→朝200㎎/夜200㎎
2日目→朝200㎎/夜なし
3日目→朝200㎎/夜200㎎


って感じです。結構この飲み方してる人が多いみたいですね。
1日に200mgと400mgっていう処方があってどちらになるかは体重で分けられるんだっけかな(またもやうろ覚え)

一応カレンダーでこの日は200!300!と管理していますが、忘れてしまって「今日どっちだっけ」ってなる事もしばしば。もう何年も飲んでるのにいまだにやらかす事も。
そんな日は飲んじゃうんですけど…大雑把な性格の人間には中々の試練。

※飲み忘れとか周期変わっちゃったとかは、起きた場合にはしっかり主治医に相談・報告をしながら飲み続けています。決して自己判断で飲み方などを変えないようご注意ください。

そんなプラケニルですが、自分には効果がマッチしたのか服用2か月ほどで潰瘍は出来なくなり、その後髪の毛もぱやぱやと復活してきました。
その後髪の毛は完全復活し、一回目の脱毛は収束したのでした。



それから脱毛はしばらく無かったのですが…
また4年ほどたった時。当時30歳。これが一番大きな脱毛でした。

この頃、仕事は同じだったのですが、後輩育成があったり、信頼していた上司が辞めたり、社内の人間の不正が発覚したり、とじわじわと心削れる出来事が重なったりしていました。


潰瘍は出来なかったのですが、なんだか洗っても洗っても頭頂部の痒みが続き、診てもらったところ皮膚の炎症が始まっていると。
以前の脱毛時同様にステロイドの塗り薬を塗りながら過ごしていたんですが、ある日から髪の毛がごそっと抜けるようになり、円形脱毛が始まりました。

太い毛はもちろん、ちょっと摘まんだら産毛まで抜ける始末。

そこからあれよあれよと抜けて、あちこちに出来た円形脱毛が繋がり…

頭頂部はつるっとスッキリ

もともと前髪があった部分(?)が少し残っていたり、サイドや後頭部の毛は残っているのでまんま「落ち武者」。ショックというか逆に笑えました。なんでそこだけ。

 

しかも抜けた後には一切新しい毛が生えてきてくれません。

前回の脱毛はプラケニルを足すという選択肢がありましたが、今回は新たな薬の選択肢はなく…。
むしろまたもや症状が脱毛のみで、血液検査的にはSLE自体がそこまで活動的では無いという事もあり、ステロイドの増量もなし。
皮膚のかゆみを取る塗り薬継続で経過観察となりました。

結局この脱毛は1年ほど続き、特に薬を足したりなんだりした訳でもないのに、ある日を境にいきなり髪の毛が生えてきました。
最初は赤ちゃんのような産毛、それが一気に立派な髪の毛へと育っていくのでこれはこれで怖かった。

ちなみにこの脱毛期間、血液検査の結果が悪くなったり他の症状が出る事もありませんでした。

免疫細胞がきれいに毛根だけを攻撃した…?これも一応再燃みたいなものだったのでしょうか。
そしてプラケニルを飲んでいたから、少しは症状も緩和されて全部抜け落ちるという事にならなくて済んだ…?
結局明確な原因はわからず(一応SLE症状という事にはなったけど)謎が色々と残る脱毛でした。

ちなみに、脱毛期間は残った髪をベリーベリーショートくらいまで切り上げてウィッグ生活をしていました。
丸刈りでも良かったんですが、刈り上げて生えて来た所にウィッグ被るとチクチクするかもよ…と美容師さんに言われたので。

脱毛自体はとてもショックで「いつ治るの…!?」と不安もありましたが、ウィッグ生活はなんやかんやと楽しかったのです。
会社もウィッグOKと言ってくれましたし、変に同情せず普通に接してくれた仲の良い同僚、毎日「生える生える」と見えないところの薬を塗ってくれた旦那、そしてウィッグカットや落ち武者頭のメンテナンスを丁寧にしてくれた美容師さん。

こうした周りのサポートがあったからこそ、楽しめたというのもありますが。本当に感謝。

そんなウィッグ。使っていくうえで色々と気付いた事や学んだ事もありますので、ウィッグ生活についてはまた別途記事でご紹介出来ればと思います。

また「脱毛で新たに生えてきた毛は、髪質が変わるかもしれない」と医師にも言われましたが、私はそのまんまのが生えてきました。
もともと髪の色素が薄く、少し茶色かかった地毛なのですがそれも変わらず。濡れるとウネウネするクセっ毛も変わらず。

その後、たまーに小さな円形脱毛症が出来る事がありますが、今のところ大きな脱毛は起きていません。

 

今これを書いてて、ひとつ後悔しているのが「当時の写真を記録で撮っておけば良かった」という事。
もともと自撮りとかに疎い人間だったのと、いつかこうして発信しようという気になるとは思っておらず何も残っておりません。
文章のみで、何とも伝わりにくい部分もあるかとは思いますが、同じ症状の方にとって参考になれば幸いです。

 

最後に、個人的な脱毛時の心構え。

「焦るな!いつか生える!」

そう思いながらウィッグや帽子など使えるもので、なるべくストレスを溜めずに日常生活を楽しんでいく。これが回復への近道かもしれません。

 

 

★ぽちっと応援頂けると嬉しいです★
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 病気ブログ 全身性エリテマトーデスへにほんブログ村 病気ブログへ
にほんブログ村へのリンクです★